認知レベル
週末夜、池上彰さんのバラエティ番組見ていたら、国内自給率から原料原産地の話題になり、食品表示の意味を問う流れとなりました。土曜のゴールデンに食品表示が出てくるとは大変珍しいことです。「牛肉(アメリカ、カナダ、その他)の国名の意味は?」「りんご果汁(ドイツ製造)の意味は?」というクイズ形式でひな壇芸人が答えていました。台本通りなのでしょう、「アメリカで生まれた牛が、カナダで育って、その他で加工される」という答に対し池上さんが「重量順。その他は3位以下の国をまとめられる」と極めて正確に解説されてました。りんご果汁も「うーんわからない!でもドイツで搾ったジュースかな?」との回答に「それでいいんです、正解です。搾ったのはドイツだがそのりんごはどこのかわからないんです」「へえーー!」という感じでした。
これを台本通りつまんねーと切り捨てるのは簡単です。しかしまんざら台本でなく素で知らないのかな、とも取れるタレントさんの反応でした。また同時に見ていた妻と娘(成人)も「父さんならわかるよね?」と真顔で聞いてきて『まさかお前ら知らないの??』と思いながら黙って観察してると、池上さんの解説を聞き「へえー!」としていました。成人女性であっても食品表示のことはほぼ知らず、これが実際の世の中のレベルなのでしょう。私たちは、あまりにも細かく、あらゆる可能性まで追求し、実際あり得ないようなことまでも想定しながら表示を作っています。そしてちょっとでも間違ったら回収、包材廃棄です。世間の誰も見てもいない理解されてもいない表示に、果たして努力する意味があるのかと真剣に考え込んでしまいました。
話は変わって我が町に高級食パンを売りにしているパン屋があります。たまたまそこの食パンの表示を見たらベーキングパウダーが入っていました。高級食パンにベーキングパウダーを使うのか?というツッコミは置いといて、そのベーキングパウダーがどう善意に解釈しても原材料名食材として表示されていたのでした。見た目は小麦粉、砂糖、食塩とほとんど変わらないので、職人さんでも、これが添加物という意識がないのかもしれません。少し前に「アガーは添加物だが寒天は食材、重曹は添加物だがふくらし粉は食材」と言い切った料理家がいて空いた口が塞がらなかったのを思い出しました。職人、料理家とはいえ表示や添加物に関してはこの程度のレベルなのです。
もっともタレント、成人女性、職人、料理家の全てがこうとは限らないでしょう。教えればすぐにわかってくれて改善されるのかもしれません。今回も妻や娘に「父さん、パン屋さんに教えてあげればいいのに」と言われましたが、「ベーキングパウダーの前にスラッシュがなくて誰か困るかい? いままでお客さん誰も言って来なかったってことは誰も見てないし気にもしていないんだよ」「そっか、誰も困らないね!」となりました。衛生表示やアレルゲン表示は極めて厳格に、それ以外の表示は弾力的に運用を、と緩急つければいいのです。仮想国民のための表示ではなく、実際の国民のための表示にしたいものです。
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