そうけんくん表示塾に込めた想い
今年も12月3日に表示塾を開催することになりました。そうけんくん事業を始めたばかりの頃、お客様から「表示でミスすると会社から罰金取られるんです。表示の学校があるなら、私行きたいです!」と言われ、衝撃を受けたことがありました。
確かに食品表示でミスをすると会社に損害を与えることもあるでしょうし、消費者の命に関わることもあるかもしれません。だからと言って従業員を追い込んでも何の解決にもなりません。信じられないかもしれないけど20年くらい前はこんなことが実際に行われていたのです。それよりも、「表示は非常にシステマチックに作られているので原則さえわかるとそんなに難しくないです、みなさんが表示を作ってくれなければ食品事業は成り立ちません、一緒に勉強しませんか」という想いで、勉強したい人が集えるよう「塾」と名付け、現在に至っています。
表示塾はテクニックを学習するというより、原則を考えることに主眼を置いています。テクニックは他所でも教えてくれるでしょうし、法律変わればテクニックも変わるし、ともすれば生成AIを使えばテクニックを覚えなくて済むかもしれません。だから変わらぬ共通原則をみなさんと一緒に見つけたいのです。改めて「原則とは何か?」を自分なりにまとめると、原則とは横断的なもので、言ってみれば、共通項とか共通部品とか言われるものをできるだけ多く見つけて整理すること、だと思っています。よく私は別の言葉で「意味が必ずある」とも言っています。
これは食品表示だけでなく、食品衛生や工程管理、商品管理、或いは、統計データ解析でも同じことが言えます。例えば大量の分析データがあって全く別物に見える時でさえ、一定の共通項が必ずあります。これを見つけるとパターン整理ができ、事象を単純化することができます。具体的に原則を見つける方法をここだけで述べるのは難しいものの、一例として挙げると、私がよくやる方法は、ワザと少しだけやり方を変えてみて、どこに新たな影響が出るか調べてみるのです。そのほとんどが『やばい!ここ変えちゃいけなかったんだ!』となるのですが、1000回に1回くらい、自分が気づかなかったすごい原則に出会うこともあります。ほんの僅かな気づきで大きな原則を見つける、これが「表示塾」に込めた想いです。
表示塾も十年近くなると規模も段々大きくなって、今年は消費者庁から3名も講師が来られ、参加者3000名を予定してるというから、ずいぶん立派になったものです。しかしいくら大きくなっても、かつて「学校があったなら...」と吐露してくださった品管の方に応えるため、というのは、私の中では少しも変わっていません。この初心を、新しいお客様やそうけんくん事務局の若いメンバーに伝えることが私の仕事です。単なる知識や技術の「食品表示術」ではなく、世の中さえも変えうる「食品表示道」まで高めたいと密かに思っているのですが、それは私の無謀な試みでしょうか。
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